木村美都子税理士事務所 木村昌宏税理士・社労士事務所

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セミナー情報・ニュース

2015年10月28日
高校生×企業コラボ甲子園 私が担当したもう1チームをご紹介

昨日は夜にお客様の周年記念パーティーがありブログの更新ができませんでした。

だから今日その分も投稿、というわけではないのですが、いつにも増して長文です。


私がコラボ甲子園で担当したもう
1チーム、加藤学園×加倉水産チームのプレゼンの内容を写真とともに掲載いたします。このスタイルが開発にかけた皆の想いが一番ダイレクトに伝わるかと思いましたので。

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(学校前の早朝に写真撮影です)

以下、写真+文言で1枚のスライドだと思ってください。

冒頭のスライド(表紙)。
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 <沼津から全国へ>
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「沼津というと何を思い浮かべますか?」

沼津というと干物が有名ですが、じつは、削り節加工においても日本で屈指の技術と歴史を持っているのです。豊富な種類の魚が獲れる駿河湾に面した沼津では、魚介加工品の生産が古くより盛んです。沼津市内には干物加工工場、そして削り節加工工場など多くの加工工場が建ち並びます。中でも削り節加工は昭和 20 年~ 30 年ころ、当時は「だし」に代わるものが日本にあまり無かったため、沼津市の削り節工場はどこも景気が良かったようです。さらに大手メーカーへの納品も始まり、沼津加工の削り節販売は全国規模へと発展を遂げました。

あまり知られていないのですが、現在、全国へ販売展開している大手削り節会社の商品が沼津市の削り節工場で加工されたものであることも多いのです。沼津で作り出され、全国へと届けられる沼津の削り節。削り節が沼津市の代表的な名産品でありながら、そのことを沼津市民が知らないことが多く、その現状をなんとか打破したいというのが加倉水産とのコラボ商品開発に秘めた私たちの想いです。


<プロジェクトに願いをこめて>
  
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沼津の持つ素晴らしい削り節加工の技術、そして世界に誇るだしの旨味を絶やすことなく、また、沼津の名産品であることを全国に伝えていこうと、今回ひとつのプロジェクトを立ち上げることにしました。

その名も、「おだしすた」による「ぬまづのおだし名産プロジェクト」です!  

プロジェクトの目的は、沼津名産のおだしを知ってもらうこと! 

さらに、付加価値をつけることで沼津のお土産として喜ばれるような新しいおだし商品にすること!! 


私たちの目標は、

「沼津で愛されるお土産にする!」

「誰もが贈りたくなるようなお土産にする!」

「誰にでも美味しいと思って食べてもらえるようなお土産にする!」

「海外の方にも喜んでもらえるようなお土産にする!」

 

<誰に、どんなものを> 


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商品を作る際、たくさんの疑問点が生まれました。

「どんな人に、どんな場所で、使ってもらうのか。」

「おだしは1種類だけ?」「魚は何にする?」

「量は?価格は?」「どんな容器に入れる?」

そして、「付加価値をつけるってどういうこと?」

 

一目で気に入ってもらい、自分用、そして誰かにあげたいと感じてもらえる商品にするため、

保存のしやすさ・使い勝手・手軽さ・さらに見た目の良さも重要視した商品作りの始まりです。  

<たくさんの答え>  
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打ち合わせで出たたくさんの疑問点を解消するため、検討を重ねました。

まずは、どんな人に使ってもらうのか。

調理に使うものとして女性がメインとなりますが、さらに絞り込み、使う素材にもこだわりを持っている女性料理研究家、栗原はるみさんに使ってもらえるような商品を目指しました。

オシャレで日々の料理を大切にしている栗原はるみさんのような60代女性のキッチンに置いてもらうことをイメージしています。

 

そして中身となるおだしです。

最初の打ち合わせの際、全員で「まぐろ」・「かつお」・「あじ」・「いわし」・「さば」のおだしを試食しました。添加物も調味料も何も入っていない、削り節を粉砕しただけの「おだし」です。ですが、そのままでも魚の旨み、そして種類による味の違いを感じることができたのです。

一般に販売されているおだしは、複数のだし粉がブレンドされていて、なおかつ添加物や塩などの調味料で味が整えられていることが多いのですが、せっかく感じた魚の旨味。だし粉をブレンドすることもせず、調味料を追加して味を整えてしまうこともせず、それぞれの魚の旨味を活かす商品にすることを考えました。
コンセプトは、「シンプルは美味しい」です。

魚の違いはある程度種類があったほうがわかるため、1種ではなく、何種類かつめ合わせること。種類は多く、入る量は少な目で使いやすく。少量なので詰め替え用も用意し、自分の好きなおだしを探してもらえるようにしています。包装はプロに助けてもらいました。沼津港に店を構える芹沢パッケージさんに希望の包装を形にしてもらうため、「おだしすた」に仲間入りしてもらったのです。


<ひとつの形> 
 
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さまざまな工夫を取り入れ、ひとつのカタチが出来上がりました。

無添加で、調味料も使用しない「おだし」4種を少しずつ楽しめる

『ぬまづのおだし「お粉のギフト」』の完成です!!

 

容器は最初、だし粉販売によく使われているパック包装で検討していましたが、他社のさまざまなお土産品、ギフト商品を見比べていく中で、瓶のほうがシンプルで見た目に良いのではないかと候補に挙がりました。

加倉水産さんの石垣さんにも瓶に入れる発想は無かった~、と今回のコラボならではと喜んでもらえました。おだしが取りやすいようにスプーンもつけ、使用後も容器を使えるように、瓶自体に過剰な飾りをつけないようにもしています。おだしを使ったあとはジャムやはちみつ入れたりと、料理好きな方に喜んでもらえるのではないでしょうか。

小瓶に入れて使いきれる量を最初に用意し、好きなときに詰め替え用を追加してもらうことで自分の好きなおだしを持続して使ってもらえるようにしています。

<心躍る、沼津みやげ>
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女性が好む見た目を追求していく中で、瓶をさらに箱入りにすることで高級感も出せるのではないかと考えました。当初一番良いと思ったのは竹かごでした。 瓶を竹カゴに入れ、雑貨のような雰囲気も出せるのではないかと考えました。しかし実際に瓶を入れてみるとやわらかなカゴでは安定感がなく、肝心のおだしがこぼれてしまうという欠点が見つかったのです。

カゴのような女性らしいイメージを崩さず、安定感のあるもの…。

悩んでいたところ、芹沢パッケージさんが提案してくださったのは経木の箱です。経木とは、沼津のお弁当屋さんでもお弁当箱の素材として使用されているものです。実際に見せてもらうと、香りもよく安定感も十分にあるものでした。おだしの包装資材として良さそうです。

経木の箱にワクワク感も追加したく、色味のあるかけ紙をつけることにしました。

「おだし」選び同様、パッケージでも自分好みに選ぶことができる楽しさを味わってほしいと思い、9種類から選べる紙ひもも用意しています。選べる包装は、ギフトとして贈る際にも相手のことを想像しながら楽しく選んでいただけるのではないかと考えています。


<スプーン1杯でやさしい毎日を>
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スプーン一杯のおだしで料理にひと手間加え、やさしい毎日を送れるようにと願いをこめて、自宅に届いたその日から使えるようレシピも同封しています。私たちも実際にとかしたり、まぜたり、かけたり。だし粉を使った料理を考案しました。

 

「私は定番のだし巻玉子におだしと調味料でアレンジしました。」

「私はおだしと餃子の皮を使ったぱりぱり焼きに、おだしと玉子のそぼろ!」

「私はドレッシングにおだしを入れてアレンジしたサラダです。」

「私はおだしと焼きおにぎりで簡単リゾットのレシピを提案しました。」


<キッチンで気分良く>
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「お粉のギフト」は、キッチンで気分良く。もテーマのひとつです。

おだしを使うのはキッチンです。キッチンに置いたとき、より良く見えるほうが女性の方には喜ばれるのではないでしょうか。ここでもたくさんの工夫を盛り込みました。

瓶が4つあるので、キッチンでバラバラになってしまうという欠点を、経木の箱に入れたままで使う事で克服できないかと考えました。しかし箱の中に入れたままですと、瓶を取り出しにくい。さらに中身も見えにくくなってしまいます。私たちが出した答えは、箱に入れたまま使えるよう、底上げ用の板をつけることです。こうすることで瓶のふたの部分まで箱から出るようになり、取り出しやすくなりました。ふたにはそれぞれの種類がわかるようシールを貼り、すぐに分かるようにもしています。このシールははがせる素材にし、他の用途に使うときははがして使えるようにもしました。

おだしを使うときも楽しく、気持ちよく。キッチンを素敵に演出することも商品の特徴となっています。


<誰かにあげたい>
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話し合いの中で沼津青年会議所の担当の方から提案いただいたお土産としての機能。それを強化するため、オリジナルのギフトボックスも作りました。ビニールや紙の袋ではなく、しっかりとしたオリジナルボックスがあると、持っていく楽しみもできるのではないかと考えました。しっかりとした厚手の素材で取手もつけ、ぬまづのおだしロゴマークも入れています。販売を予定しているネットショップでは沼津から全国へどこへでもこのギフトボックスでの配送が可能です。

<沼津から世界へ>

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平成25年、「和食:日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことにより、和食の基本となる「おだし」が世界から注目されています。「U・MA・MI」という言葉。そして「O・DA・SHI」という言葉、どちらも世界共通語として認識されつつあります。 そんな今こそ、大きな海を乗り越えて、沼津の技術が作りだすおだしの旨味が世界へと広がる時なのではないでしょうか。

ミラノで、パリで、イスタンブールでドバイで。

沼津から生まれた、「お粉のギフト」の小瓶たちが世界のキッチンで見られる日も近いのかもしれません。

沼津のうまみを世界へと広げていくために、沼津の皆さんもまずは小さな小瓶から、ぬまづのおだしを始めてみませんか?

 

 

以上プレゼン資料そのままになります。


じつはこのコラボ商品、もともと私が主宰する「戦略実践ジム」と「加倉水産」で企画立案していた商品を、JCの企画に乗り高校生の力を借りて実際に商品化したものになります。私は経営戦略、マーケティング、ブランディングの知識を活かし、会議ファシリテーションや進捗管理、プレゼン内容の構成・指導・原稿校正等をお手伝いをさせていただきました。

他の商品とは違って、だしというけっして派手ではない商品でレギュレーション的には不利でしたが、ふるさと納税担当者、沼津ブランド担当者、プレゼンの先生3名で構成された審査員の方に高く評価してもらい、審査員特別賞を受賞することができました。商品としての魅力がそれぞれのプロの方に伝わったようで嬉しかったです。

今回の商品開発をただの一事業のイベントで終わらせることなく、開発したおだしが本当に世界の誰かの手元に届く位になるように、地元の皆様にも応援していただければ嬉しく思います。
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ちなみに、お問い合わせ先は以下になります。

加倉水産 担当:石垣優子

フリーダイヤル|0120033237

メール|info@kakurasuisan.com

 


店頭では、芹沢パッケージ様、ひねもす
cafe様で購入可能とのことです。
ネットショップは現在準備中とのことですが、47クラブ加倉水産ページ、小田急ネットショップ等で購入が可能になるようです。
沼津のふるさと納税のお返し品としても取り扱っていただけるという話もあり、こちらも現在準備中とのことです。

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詰め替え用もあるようです。

 

私が担当した沼商×雅心苑チーム、加藤学園×加倉水産チーム、両チームとも本気で頑張っていただき、担当させていただいた私もとても嬉しく・楽しかったです。
高校生、高校生の親御様、高校の先生、企業関係者、来場者、主催者、その他大勢の方に感謝を申し上げ、私のコラボ甲子園は閉幕としたいと思います。ありがとうございました。

<閉幕と言いながら、明日は沼津朝日のコラボ甲子園記事について投稿予定です>

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