セミナー情報・ニュース
今回は、P.F.ドラッカーのマネジメントについて見ていきます(エッセンシャル版です)。
P.F.ドラッカー 『【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則』 ダイヤモンド社 2001年 P.14,15
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%8D%E3…/…/ref=sr_1_1…
P.14,15
利益は、個々の企業にとっても、社会にとっても必要である。しかしそれは企業や企業活動にとって、目的ではなく条件である。企業活動や企業の意思決定にとって、原因や理由や根拠ではなく、その妥当性の判断基準となるものである。そのような意味において、・・・金銭に対する興味がまったく存在しなかったとしても、利益に対しては重大な関心を払わざるを得ない。
・・・
企業は、高い利益をあげて、初めて社会に貢献を果たすことができる。
以下、補足コメントです。
私が開催している”脱ドンブリ経営セミナー”の中で、経営者の方に「利益が必要な理由」をお聞きすることがあります。「利益は必要ですか」とお聞きしますと、ほぼ100%の方が「必要だと思います」と回答されます。
「では、何のために利益は必要なのでしょうか」とご質問すると、
・「何かあった時のため」
・「会社を大きくするため」
・「納税して社会貢献するため」
等々、色々なご意見が出てきます。
ドラッカーは、利益は条件であり、利益は妥当性の判断基準であると言います。利益が妥当性の判断基準であるから、高い利益をあげている企業は妥当性が高いと言え、その企業こそが多くの社会貢献ができていると言っているのだと私は解釈しています。
利益=妥当性の判断基準
⇒
高い利益=妥当性が高い=多くの社会貢献の証
⇒
多くの社会貢献の証=世の中で必要とされる企業=利益は企業や企業活動にとっての条件
ん~。ぐるぐるしていますね。
なかなか難しいですね。
次回以降の「企業の目的」やマーケティングに関する記述について見ていくと、少ししっくりくるかもしれません。
今回は利益について考えてみました。
利益が必要な理由、社員にしっかり説明できますでしょうか?
利益に対して重大な関心を払っていますでしょうか?
これを機に「利益」について再考していただけると幸いです。
ちなみに、どこまでも黒字にこだわる”黒字の黒子”というキャッチコピーを使っている理由は「企業は、高い利益をあげて、初めて社会に貢献を果たすことができる」と私も信じているからです。
<続く>