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先日2月13日、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の清水勝彦先生をお招きして、第29回ビジネス倶楽部を開催いたしました。
清水先生がそのご講演の中で、以下のようなことを言っておられました。
戦略という言葉だけが一般的になってコモディティ化してしまった。
〇〇戦略、戦略的△△。
しかし、実際には、他社と差別化できるような戦略がある会社は少なく、現場では「へとへと」になってしまっている。
むしろ、リスクをとって差別化するという方向性よりも、「他社もやっているから安心」と、リスクを取らない会社が多いのでは。
稟議を通す際のマジックワード。「他社もやっています」。そもそも差別化したかったのでは・・・。
受験予備校では、「弱点克服コース」はあるけれど、「強み拡大コース」はない。
テストだと満点という上限があるので。
しかし、社会では、自分でマーケットを作ることができる。強みを最大限活かすことが可能である。
経営者に与えられた1日の時間は24時間しかない。
何をしないか。
何をやめるか。
限られた時間や資源を何に集中して差別化を図るのか。
何で負けるか。
「負けてもいい」。
これを言えるのは社長だけ。
やれることを100挙げてみよう。
そして、上位3つに絞ってやってみよう。
全部やろうとすると、ハッと気づいた時には上位3つをやる時間が残っていない。
ちょっとずつ強くてもお客様から見たらわからない。
顧客ニーズに振り回されないこと。
自分が誰だかわからなくなってしまう。
自分の強み(原点)を忘れてしまうので。
コミュニケーションは、「送り手」ではなく、「受け手」次第。
意図した通りに伝わったこと=コミュニケーション成立の条件。
組織を動かすコミュニケーション。
「わざわざ」すること。
合理性を超えて初めて人は動く。
「わざわざ」していますか?
「わざわざ」できることはないですか?
コミュニケーション、本来は優先順位が高いはず。
「いつでもできるから・・・」と蔑ろにされていませんか。
以上がご講演の概要です。
清水先生の『戦略と実行 組織的コミュニケーションとは何か』。
ビジネスをしている方全員に役立つ本だと自信を持って推薦できる著書です。
ぜひ読んでみてください。