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先日、ある打合せをしている時、「机の上」の話になりました。
それで思い出した本が、ハロルド・ジェニーン『プロフェッショナルマネジャー』プレジデント社 2004年です。あの、ユニクロの柳井さんが「これが私の最高の教科書だ」と言っている書籍になります。
P.167、172にエグゼクティブの机の上についての著者の見解が載っています。エグゼクティブは、経営者、社長と置き換えてください。
トップ・マネジメントに・・属する人間にとって、当然なすべき程度と水準の仕事をしながら、同時に机の上をきれいにしておくなど、実際からいって不可能である。どんな時でも、たとえば中ぐらいの規模のひとつのプロジェクトに取り組んでいる時でも、そのプロジェクトについて同時に考慮しなくてはならない角度-その過去と現在と未来に向けた観点-はたくさんあって、1日のあるタイムスポットにきっちりはめこめるものではない。・・本当に仕事をしているエグゼクティブのスケジュールには、あらゆる種類の物事が割り込んでくる。
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いくつかのプロジェクトの”第一線”でリーダーシップをとっているエグゼクティブであれば、八、九通もの書類が机の上に、さらに十通がすぐそばの床の上に、別にまた八通が後ろの戸棚に載っているといった状態を現出せざるを得ない。
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エグゼクティブとしてすることになっている仕事を本当にやっているなら、彼の机の上は散らかっているのが当然ということだ。なぜなら、エグゼクティブの職業生活そのものが、”散らかった(雑然とした)”ものだからである。
以下、補足コメントです。
正直、私の机の上も書類でいっぱいです。
あれをしたい。これもしたい。ああしないと。こうしないと。やりたいことややるべきことと、実際に物事が進んでいく速度には違いがあるので、どうしても重要なことが積み残しになります。しかし、重要なことですので、どこかにしまいこんでしまうのは良いアイデアが出た時にうまく繋げなかったり、すぐに意思決定をすることができないような気がして嫌なのです。
もちろん、環境整備は重要なので、社内の掃除や整理整頓には気を遣っているつもりです。私の机の上も、書類はたくさんですが、そのたくさんの書類はきれいに並んでおります。
何が言いたかったかといいますと、一流経営者であるユニクロの柳井さんがおススメする書籍に、書類がたくさんの机は経営者の仕事をしている証拠だという趣旨の記述があって私は安心した、ということです。
もちろん、不必要な書類がいつまでも机の上にあり、結果雑然とすることを推奨しているわけではありませんし、机の上をきれいにしながら経営者の仕事ができれば最高だと思っています。
ただ、なかなかきれいになりきらないのが経営者の机の上だと思いますので、そのような方はこの記述を見て「自分は経営者の仕事を全うしているんだ」、そんな風に思っていただき、安心していただけると少しは気が楽になるかな、と思って紹介した次第です。
<明日は、新規見込のお客様について投稿予定です>