木村美都子税理士事務所 木村昌宏税理士・社労士事務所

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2015年04月30日
費用としての利益 正しく利益計画を立てていますか?

本日もP.F.ドラッカーのマネジメントの続きです。

P.F.ドラッカー 『【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則』 ダイヤモンド社 2001年 P.35

P.35
目標達成には大きなリスクを伴う。しかも努力、すなわち費用を必要とする。ここにおいて、利益が企業の目標を達成するうえで必要となってくる。利益とは、企業存続の条件である。利益とは、未来の費用、事業を続けるための費用である。
目標を実現するうえで必要な利益をあげている企業は、存続の手段を持っている企業である。もちろん利益計画の作成は必要である。しかしそれは、無意味な常套語となっている利益の極大化についての計画ではなく、利益の必要額についての計画でなければならない。ただしその必要額は、多くの企業が実際にあげている利益はもちろん、その目標としている極大額をも大きく上回ることを知らなければならない。

以下、補足コメントです。

ドラッカーは、利益が企業存続の条件であり、未来の費用を担うものであると言います。

そして、スローガン的な利益計画ではなく、本当に必要な利益額を考えて利益計画を立てよと言っております。

皆様の会社では利益計画を立てる場合どのように立てているでしょうか。前年が○円だったから、今期は頑張って△%増の□円。そんな風に決めていないでしょうか。そもそも計画を立てていますしょうか。

利益が出たら納税があります。
将来に向けて投資も必要です。
万が一に備えての内部留保も必要です。
借入があれば税引き後の利益から返済が行われます。

前年対比△%といった利益計画で本当に利益は足りていますでしょうか。今期は黒字で終わったと本当に必要な利益額に達していないにも関わらず喜んでいませんでしょうか。

利益計画をお尻から考える発想を持って立ててみてください。
そうすると、ドラッカーが言う必要額から算出された利益計画、売上計画となります。

計画はお尻から.jpg

そうして作られた計画は必達目標となりますので計画に根拠が出てきます。根拠が出てくると行動が変わり、計画が達成される確率が上がります。

このような話をいつも『脱ドンブリ経営セミナー』の中でさせてもらっています。ドラッカーのマネジメントを読み返す中で同じような内容の一文があり、私自身とても驚いております。

と同時に、『脱ドンブリ経営セミナー』はキャッシュフローコーチ®の師である和仁達也先生から教わった内容を中心にコンテンツを組み立てています。その和仁先生がドラッカーが難解に表現していることをいとも簡単にビジュアル化し、本当にわかりやすく説明できるコンテンツに仕上げたものだと感心している次第です。

『脱ドンブリ経営セミナー』は事務所が確定申告期からの繁忙期だったため少し休止しておりましたが、6月以降に再開予定です。その際にはご案内をいたしますので、興味がある方はぜひご参加いただければと思っております。

また、「社員・幹部向け」や「各種勉強会内で開催する」『出張・脱ドンブリ経営セミナ-』も受け賜っておりますので、気軽にご相談ください。

<ドラッカーのマネジメント、約300ページあります。先はまだまだ長いので、次回は気分転換に別の書籍の紹介を考えております>

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