木村美都子税理士事務所 木村昌宏税理士・社労士事務所

962
962
962

セミナー情報・ニュース

2015年04月21日
ブランディングとは?

前回の投稿では「ブランド」の定義について考えてみました。
機能的価値だけで差別化しにくくなっている現在、情緒的価値を上手に付加し、ブランドをブランドプラスの状態に持っていくことが重要であることを記載しました。

今回は、「では、どうすればブランドプラスの状態に持っていけるのか」、「ブランド構築=ブランディング」の話をしたいと思います。

まず、消費者・顧客にどうブランドが知られていくかについて見ていきます。「ブランド認知」と言います。ブランドが認知されるには、2つのパターンがあると言われております。

①ブランド再認:ブランド要素(ロゴ、ネーミング、キャッチコピー等)に接するという「刺激」があった際に、ブランドを思い出すこと。
②ブランド再生:ニーズが発生した際に、ブランドを思い起こすこと。
①の前にそもそも「知る」=「識別する」という行為がある前提になります。「ブランドゼロ」から消費者・顧客に識別され「ブランド」となっているという大前提です。

①と②の違いは、「刺激」があってから思い出すのか、「刺激」が無くても思い出すのか、になります。
ブランド再生は、ブランドの再認がなければ起こりません。『再認なくして再生なし』です。簡単にいうと、知らないものはたとえニーズが発生したとしても絶対に思い起こされないということです。
ここでご注意いただきたいのは、再生されたとしてもまだ「購入」したという状態にはなっていません。思い起こされたという状態になっているにすぎません。

再認は消費者・顧客と接点を増やすこと=「量」を増やすことで起こりやすくなります。再生は消費者・顧客に商品やサービスに関する理解を深め「率」を高めることで起こりやすくなると言われております。

今日の本論である「ブランディング」は、消費者・顧客に認知を起こし、購買行動に影響を及ぼすことを意図してブランド構築を行っていくことと定義できます。企業側の「こう思われたい」(ブランド・アイデンティティ)と消費者・顧客の「こう思う」(ブランド・イメージ)を近づけ一致させていき、最終的には「購入」に結び付ける行為です。

ロゴやキャッチコピー等(ブランド要素)に触れたり、実際に購入する等の体験(ブランド体験)という「刺激」を企業側から消費者・顧客に与えることで「反応」を起こさせ、ブランド・アイデンティティとブランド・イメージを一致させていくのです。ブランドプラスの状態に持っていくという意識で良いと思います。

刺激を与える際に大切なことが、①一貫性、②意図を持ってやること、③継続性と言われております。ブランディングには時間がかかります。ぶれていてはブランディングは不可能です。戦略の一環として意識的にやることが重要です。

戦略という言葉を使いましたが、ブランディング、ブランド戦略は、経営理念⇒経営戦略⇒マーケティング戦略の上に成り立つものです。ブランド戦略はあくまで「付加価値」をつけていくものという位置づけです。ブランド戦略だけで何かが成り立つものではありません。経営理念からの一貫性を持たせることが重要です。

以上、2回にわたってブランドについて記載してきました。もっと知りたいという方には、以下の書籍がおススメです。体系的にまとまっています。この投稿では難しい図示もふんだんにあります。さらに、ブランドを考えながらチームビルディングをするチームブランディングという手法の記載もありますので参考になると思います。興味がある方はぜひご一読ください。
http://www.brand-mgr.org/bm_book/


20150420_115408.jpeg

<次回は、キャッシュフローコーチ合同補講からの学びについて投稿したいと思っています>

カテゴリー

新着記事

アーカイブ

過去のブログ