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ご高齢の兄弟姉妹間における相続上の注意点 考えが違う代襲相続人が存在??

配偶者と子がいない方の相続の相談を受けました。相続手続きがすべて終わった時、相談者の方が「遺言があればよかったね」とおっしゃいました。遺言があれば気苦労を減らせたとの思いから出た言葉だったと思います。今回は、ご高齢の兄弟姉妹間における相続でなぜ遺言が有効なのかを事例を交えて説明します。

今回の相続事例の家族構成 代襲相続人が存在

以前、「子のいない夫婦における相続上の注意点」を取り上げました(下記リンクをご参照ください)。

そのケースに似ていますが、今回は相続人が兄弟姉妹の場合となります。

今回亡くなった方は長男Aでした。
被相続人である長男Aと生活を共にしていた今回の相談者二男Bからご相談があり話をうかがいました。

長男Aには配偶者、子はいませんでした。
父母(祖父母)はすでに亡くなっており、相続人は兄弟姉妹だけとなります。

今回は兄弟姉妹の中にすでに亡くなっている方がおり、代襲相続人がいるというケースになります。ご高齢の兄弟姉妹の相続の場合によく起こるケースです。

兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合はその子らに相続の権利が移る制度で、これを代襲相続と言います。

代襲相続は、基本、子、孫、ひ孫と代襲されていくのですが、相続人が兄弟姉妹の場合、代襲相続は一代のみとなりますので注意が必要です。

リンク

子のいない夫婦における相続上の注意点

相続が起こって最初にやったこと 遺言はある? 相続人の特定

まず最初に遺言があるかどうかを確認しました。

遺言はありませんでした。

遺言がない場合は、相続人全員で亡くなった長男Aの財産をどのように相続するか話し合いをし、遺産分割協議書を作成することが必要になります。

そのため、相続人が誰なのか、どこに住んでいるのかを二男Bに確認しました。相続人の特定です。

兄弟姉妹で何人かはすでに亡くなっている方がいらっしゃると話がありました。

そのうち、子がいた家族が一家族あった事実がわかりました。
この場合、亡くなった方の子が代襲相続で相続人になる旨の話をお伝えしました。

しかし、兄弟姉妹がどこにいるかは知っているが、すでに亡くなっている兄弟姉妹の子(以下甥、姪)がどこにいるのかまではまったく知らないとのことでした。

兄弟姉妹の連絡先は知っていても、その甥、姪となりますと兄弟姉妹と同居していない場合は連絡先がわらないというケースはけっこう多いです。

兄弟姉妹が多く、すでに亡くなっている方がいる場合は子の有無や連絡先も確認をする必要があり、今回のケースではこの作業に1か月以上の時間がかかりました。

続いて遺産分割協議を実施

生前、長男Aは二男Bに対して自分の財産はすべて二男Bに任せると話をしていたようです。

そのため、遺産分割協議が始まり、二男Bは他の相続人に長男Aが生前話をしていた内容を伝え、自分が相続させてもらいたいと話をしました。

兄弟姉妹はすんなりと了承しました。

長男Aと生活を共にしてもらっていたのでそれでよいとの考えでした。身の回りの世話や家の片付けなども、ほとんど手伝うことができなかったので、次男Bが相続することには納得感があったようです。

ところが、甥、姪からは法定相続分を相続したいとの話が出ました。
小さい頃に会ったきりでほとんど面識もない甥、姪の考え方は違いました。
自分が相続できるものは相続したいという考えでした。

これは想定をしていなかった事態のようでした。

ただ、幸いにも長男Aの財産には金融資産が多かったため、甥、姪に法定相続分を金融資産で分けることができました。

二男Bは甥、姪もこれから家族でお金がかかるだろうから、金融資産を相続するほうが安心できるのだろうと考えたようです。

想定外の事態は起こりましたが、無事相続する内容が決まり分割協議書の作成に至りました。

事前対策の重要性

今回のケースでは長男Aは生前、二男Bが全て相続できるだろうと考え、口頭で次男Bだけに伝えているだけの状態でした。

もし遺言があれば、二男Bは必要以上に他の相続人のことを考えることなく、もっとスムーズに相続と諸手続きが行えた可能性が高かったと考えます。

相続の手続き中、二男Bに遺言と遺留分のお話をしました。

そのことについて二男Bは知らず、そうであるなら「長男Aが元気な時に相談し、遺言を作っておけばよかった」とおっしゃいました。「もちろん甥、姪のことも理解できますよ」ともおっしゃっていました。

今回のケースは、相続が起こってからのご相談でしたので、後から遺言や遺留分のことを知った形となってしまいました。

相続が起こってしまってからでは対策が取れません。
したがいまして、弊社ではなるべく早めにご相談いただき、相続対策のところからお手伝いさせていただくのが効果的だと考えております。そしてそれを推奨しております。

実際、当事務所に事前相談に来られる方でも、遺言を作った方が良いのではないかとお話することも増えておりますし、遺言を作成された方もいらっしゃいます。

何か少しでも相続のことで気になることがあるならば、まずは気軽にご相談ください。

初回のご相談は無料で承っております。
作業等が生じ料金が発生する場合は、事前に必ず御見積額をお伝えしますのでご安心ください。

相続税のシミュレーションも簡易的なものでしたら無料で行っております。
この簡易相続税シミュレーションを作成することで、相続の実態を客観的に数字で見ることが可能になるので推奨しております。

もし課題がある場合には、遺言を作成したり、生前贈与等の対策を取ることで、円満な形で次の世代に想いや財産をつないでいくことが可能になります。

相談しないで後悔するよりも、相談することでぜひ安心を。
誰にでもおとずれる相続。
皆が万全の対策をすることで、皆が幸せになれると考えております。